【悩みのタネ】トライアウトを終えた堺シュライクスだが・・
先日行われた球団トライアウトとリーグトライアウトで、18名の選手が集まった。
ひょっとしたら、という選手もいる。
球団ロゴ、ユニフォームデザインも決まり、SNSを中心に評判は良い。
3月の開幕戦に向けて堺シュライクスの勢いは増すばかりだ。
しかし、浮かない表情の首脳陣は言う。
「キャッチャーが足りない」
そう、キャッチャーが足りないのである。
現在堺シュライクスの選手は18名。
まだ正式なポジションは決まってないが、投手・野手のバランスは良い。
しかし、キャッチャーが足りない。
いまのところ1人だ。
18名も野球人が集まっているにもかかわらず、1人だ。
慌てる筆者を横目に、首脳陣はつぶやく。
「次で絶対取りに行くぞ、キャッチャーを」
まだ希望は残されている。
そうだ、第2回リーグトライアウトへ行こう。
【第2回リーグトライアウトに行ってきた】
12月1日正午、豊中ローズ球場。
先日行われた第1回リーグトライアウトに続き、2回目が行われた。
12時から球場を使う予定だったが、なにやら芸能人と元プロ野球選手が対決する番組の収録が行われていて、少し時間が押しているようだった。
トライアウトが始まる前に、少しだけ覗いてみた。
「この背番号!この後ろ姿!!」
と、一瞬本気で見間違えたが、どうやらそっくりさんでお馴染みの「ニッチロー」だ。
胸の高鳴りを返してくれ。
ニッチローにはがっかりしたが、他の芸能人チームにはTVでよく見る芸人さんやタレントの姿も。
ここでは割愛させていただくが、元プロのチームにはニッチローで下がったテンションもお釣りが返ってくるほどの有名選手たちが居た。
放送は年末なので、それまで楽しみにしていてほしい。
注:イチローを期待しただけでニッチローも普通に好きです。
【あの飛行機のように】
球場がまだ使えないので、球場脇にある広場で「第2回リーグトライアウト」が始まった。
それぞれのリーグ代表が挨拶をする。
球場からはアナウンサーの実況や笑い声が聞こえるが、そんなものはお構いなし。
選手たちはみな真剣な表情だ。
(挨拶をする堺シュライクスの大西監督)
晴れ渡る青空のなか、選手たちは思い思いにアップを始め、トライアウトの第1項目「50m走」が始まった。
今回も実にさまざまな選手が集まった。
20代から40代まで。
北は北海道、南はウガンダから。
大阪国際空港が近いからなのか、上空にはなかなかに近い距離で飛行機が見えた。
あの飛行機はよほどの事がない限り無事に目的地に着くだろうが、ここに居る選手たちはどうなのだろう。
全員がそれぞれ思い描く目的地に辿り着くことは叶わないはずだ。
この50mが目的地に飛び立つための滑走路だとしたら、あまりにも短い。
淡々と行われるなか、球団側も真剣に選手たちの走りを見ていた。
(左から、50m走を見るオーナーの松本と大西監督)
【球場でのトライアウトが始まる】
50m走が終わる頃にはTVの収録も終わっていた。
撤収する撮影隊と入れ替わりで球場へと入ったため、著名な方々も見え隠れしていた。
キャッチボールなどのウォーミングアップの後、野手・投手に分かれてそれぞれトライアウトを行った。
おおまかな流れは写真で紹介していきたい。
キャッチボールをする選手たち。
ウガンダの人はキャッチャーだった。
覚悟を背負う選手
密着取材を受ける代表の夏凪
密着取材を受けるオーナーの松本
審判のトライアウトも行われていた
バッティングを見つめる大西監督
悩む首脳陣
小顔で笑顔な審判の方
悩む首脳陣
こうして、3時間にもおよぶ選手たちのアピールは終わった。
首脳陣は悩みながらも指名する選手を決めたようだ。
運命のドラフト会議が始まる。
【ドラフト会議】
ここは小会議室。
TVで見るドラフトとは違って華やかさはない。しかし、狭い空間ならではの緊張感が漂っていた。
ここからは選手のプライバシーにも関わる問題なので、あえて文字無し写真のみで感じ取っていただきたい。
10分ほどでドラフト会議は終わった。
笑顔も見えていたが、結果は…!?
【大西監督が伝えたいこと】
正午から始まったトライアウトだったが、日も沈み始めていた。
選手たちは球場の2階スタンドに集められた。
合格発表をする前に、各球団の代表が挨拶をした。
そのなかで大西監督は、このようなことを言っていた。
「チャンスは平等に与えられない。少ないチャンスをいかにモノにできるか。モノにできるやつじゃなきゃ、この世界では生き抜けない。おれもそうやって生きてきた。」
「だから言いたい。なんでもっとアピールしない。チャンスをものにしたい、必死さがあまり伝わってこなかった。それだけが残念だ。ウガンダから来てた彼らが一番目立っていた。」
このトライアウトのためにウガンダから来た双子の兄弟。
たしかに彼らは目立っていた。
その外見だけではなく、異国の地で言葉もうまく伝わらないなか、必至に声を出していた。
誰よりも声を張り上げていた。
誰よりも大きく動き、アピールしていた。
自分の運命を決めるためにトライアウトに来ているはずなのに、人に委ねてはいけない。
「ねだるな、勝ち取れ」
来年、再来年もトライアウトはある。
もしこの記事を読んでいる人の中にトライアウトを受ける方がいるならば、必至にアピールすることだけは忘れないでほしい。
周りの目なんか気にしなくていいから。
【結果】
根本和也 希望ポジション 捕手
辻田寛人 希望ポジション 遊撃手