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Reportレポート

2020優勝サムネ

祝優勝!堺シュライクス歓喜の瞬間とこれまでの軌跡を1万字超えの大ボリュームでお届け。

2点差で迎えた9回表。2アウトランナー3塁、一打出れば同点。マウンドには河内山。

追い上げを見せる06ブルズ、逃げ切りをはかる堺シュライクス。

悲願の優勝まであと一人。

 

緊張の糸が張り詰めるなか…河内山投げた!

打球はセカンド丹羽ちゃんのもとへ!

1塁送球、アウト!ゲームセット!

堺シュライクス、優勝!

堺シュライクス、球団史上初となるリーグ優勝だ!!

 

3度目の正直なるか

NOMALの平山2

「くら寿司スタジアム堺まで。すみませんが、少し急ぎでお願いできますか?」

深井駅前のロータリーで待つこと10分、ようやく来たタクシーを急かすように球団オーナーの松本は言った。

時刻は16時40分。なんとか試合開始時刻の17時には間に合いそうだ。

 

10月11日、この日はくら寿司スタジアム堺で堺シュライクスのホーム戦が行われるのだが、ただの試合じゃない。

設立2年目にして球団初となるリーグ優勝がかかっている、そういう大事な試合なのだ。

球団オーナーとしては、絶対に見届けないといけない。

 

そんな想いで、午前中に入っていた仕事を半ば無理やり終わらせて、新幹線・電車・タクシーを乗り継いで3時間半。大慌てで東京から駆けつけた。

 

この日もそうだが、ここ2~3週間は特にバタバタしていた。

 

9月24日。「明日勝ったら優勝だ!」と慌てて大阪に前入りしたら翌日の試合が雨天中止になって、さらには翌日の試合に勝とうが負けようが優勝とは全然関係なかったよというオーナーの慌てん坊っぷりを露呈した前々回。

 

10月6日。「どうしても仕事で見に行けないから、代わりに優勝の瞬間を見届けて記事書いてちょうだい」とオーナーから司令を受けて単独で大阪入りするも、惜しくも敗れて優勝お預け、選手寮に一泊してから翌日トボトボ帰った前回。

 

そして10月11日。散々前フリが効いた状態で今日のホーム戦を迎えました。

チームとして初優勝を飾る場所にこれほどふさわしい場所はない。

 

慌てん坊の松本オーナーやライパチくんのケツが8つに割れた夜行バス移動やら選手寮に泊まった様子は以下の記事からチェック!

>>優勝目前!マジック点灯で大阪へ駆けつけたオーナーだったが…

>>今度こそ優勝なるか!マジック点灯緊急企画「優勝するまで帰れまテン」

 

あの日配っていたビラの行き先を僕たちはまだ知らない

球場に到着し、首脳陣に挨拶するためベンチへ向かうと、ちょうど選手がグラウンドへの入場を始めていた。

ホーム戦ではすっかりお馴染みとなったチアリーディングクラブ「MARINE」のメンバーに見送られ、山田君がスタメンキッズと一緒に入ることろだ。

大西監督はいつも試合前に、「普段通りのプレーやったら勝てるから。普段通りやで」的な言葉を選手にかけている。

しかし今日は、「普段通りやなく、今日は勝ちに行こう。全力で優勝狙っていきましょう」と言った。

 

選手のレベルアップを常に考えている大西監督だが、その選手がプレーできているのは他でもない「ファンの応援」があるから。

長年プロとして第一線で活躍してきたからこそ、応援してくれるファンの大切さを知っている。

 

「ホームで優勝して喜んでもらいたい」

 

そう、今日の試合には実に多くのファンが応援に駆けつけた。

日曜のナイターでホーム戦ということもあったが、独立リーグの試合では100人来れば多い方と言われるなか、この日は400人以上もの来場があった。

 

改めて「今日勝ったら優勝」ということを実感する。

 

球団発足は2018年の7月10日だが、僕が関わり始めたのはその月の終わりからなので、かれこれ2年ちょっとになる。

 

たとえば2年前の僕にこの写真を見せても「え、普通に野球場の観客席でしょ?」と答えるだけだろう。

こんな光景を見る日が来るなんて、あの夏祭りでビラ配りをしていたころは想像すらできていなかった。

 

堺大魚夜市という謎の夏祭り

2018年7月のある日、松本から「ちょっと野球関係の仕事手伝って」と声をかけられました。

当時の僕は、地元青森での仕事を辞めて上京してきたものの、なんとなくやる気も出ずに貯金を喰い潰しながら生活をしていました。

 

どんな生活を送っていたかというと、何度も読んだはずのHUNTER×HUNTERを再度読み返したり、面白いとは聞いていたけどなかなか読めていなかったキングダムを1巻から読み始めてまんまと王騎将軍に震えたり、枠順が確定してから週末のレースまでひたすら競馬の予想をしたりと、そんな生活です。

 

言ってしまえばものすごく暇だったので、松本からの誘いも軽いノリで承諾して大阪へ。

仕事とは言われたけど何やるんだろ、まぁいいか、と。

 

そんなふわふわした状態のまま初めて堺市に到着し、「堺大魚夜市」という、これまたよくわからない地元のお祭りに参加しました。

参照元:堺大魚夜市写真館

 

噂によると来場者数が20万人を超す化け物みたいなお祭りらしく、そこで「新しく堺にできる球団」のビラ配りをするのが今回のお仕事だそうです。

 

堺市に球団ができること、松本がそこのオーナーをやることはなんとなく聞いていました。

なんとなくしか聞いていなかったのでちゃんと聞いてみると、「今はまだ球団名がなく、選手もいない」とのこと。

まじでこれからじゃん。パワプロってよりもサカつくスタイルね。

 

不安を抱えながらも「堺市に球団ができまーす!」「松坂世代の大西宏明が監督やりまーす!」とか言いながら朝から晩までビラ配り。

 

興味を持って話しかけてくれる人もいたけど、名前もないわ選手もいないわの球団に怪しむ人もたくさんいました。

そりゃあそうですよね、配ってる側もよくわかってなかったし、これから球団ができていくイメージなんて全く湧いていませんでした。

 

その笑顔、100点!

1回裏にシュライクスが先制点をあげ、先発の亘輝はランナーを出しながらも無失点で抑え続ける。

普段はあまり緊張しない亘輝も、「昨夜は眠れなかったし胃が痛い」と、ホームでの優勝がかかった試合にプレッシャーを感じていたようだ。

 

4回裏、先頭打者の将悟がフォアボールで出塁し、ノーアウトでランナーが出る。

野球は未経験の素人ですが、シュライクスの試合を何度も見ているうちにわかるようになってきました。「そろそろ得点が入るな」と。

さぁシャッターチャンスが来るぞと思い、観客席からベンチへと急ぐ。

 

将悟の盗塁、山田君のヒット、トドメに早河君のタイムリーで1点追加!

いいぞいいぞシュライクス!

良い顔するね〜!見てるこっちが嬉しくなっちゃうよ。

 

ただ、初めて彼に会った時はこんな無邪気な笑顔を見せてはいなかった。

彼だけではない。彼を含む多くの野球人が、あの日は真剣な眼差しでトライアウトに挑んでいた。

 

球団つくるョ!全員集合

堺大魚夜市が終わってからほどなくして、キングダムを最新巻までイッキ見してすっかり飛信隊に憧れていたせいなのか、はたまた貯金が底をついて生活に困窮していたせいなのか少し定かではないが、株式会社NOMALで働き始めた。

 

そして2018年11月、またもや松本に誘われて野球関係の仕事で大阪へ向かった。

いつの間にか「堺シュライクス」という名前も決まっていて、なんだか昔、高校生になってから久しぶりに中学時代の友達に連絡したら「わりぃ、今日ちょっと彼女と…」と断られたときの感情に少しだけなった。なったか?

 

今回のお仕事は、南港中央野球場で行われるトライアウト。

トライアウトの様子はこちらの記事から!

>>【動画必見】堺シュライクス初のトライアウト開催!その裏側を色んな角度で大公開!

 

僕は受付を任されていたが、押し寄せる参加者を捌ききれずに選手へ渡すゼッケンを間違えてパタパタしていた。

社会人として半年ほど休んでいたブランクがモロに出てしまったが、おとなしく諦めてノムさんに仕事を丸投げした。

 

ノムさんとは、堺シュライクスのWEBまわりを全てやってくれている株式会社ジョイントメディア(オフィシャルトップパートナー)の社員さんである。

僕や松本と歳が近くいつもニコニコしていて眼の奥では全然笑ってない時もたまにあるけどシュライクスのことを全力で手伝ってくれる、そんな人です。

受付を捌ききれなかったことを棚に上げて言わせてもらうとですね、そもそもスタッフの数が足りなすぎるんですよ。

主なメンバーはこの4人。

松本(球団オーナー)と夏凪さん(球団代表)とノムさん(オフィシャルトップパートナー)と僕。
内訳おかしいでしょ。

 

こんな感じでスタッフの数が足りないことを嘆きつつも、なんとかかんとかこの日を含めて3度のトライアウトで21名の選手を獲得することができました。

 

ちょうどこの辺りに僕のライターデビュー作が掲載されました。

>>【悩みのタネ】トライアウトを終えた堺シュライクスだが・・・

 

特に最初は何をやるにも筆おろし初めてだったので、「とりあえず何でも記事にしておこう」ってことでコンスタントに書いてます。

「初期のシュライクスはどんな感じだったんだろう」という方はぜひこの機会にご覧ください。

>>【キャプテン決定!?】堺シュライクス決起会2019!

>>【本格始動】堺シュライクスの初練習レポート!

>>【堺シュライクス設立記念パーティー開催のお知らせ】

>>【開幕戦レポート】堺シュライクス初の公式戦で見事勝利!

 

来る者拒まず、去る者追わず

4−0で迎えた6回裏、マウンドには06ブルズの野井優星が立っていた。

彼は去年まで堺シュライクスでプレーしていた「初代メンバー」のひとりで、得意な料理をよくみんなに振る舞っていた。

まぁそれくらいしか印象はない。ごめんね雑で。

 

打席には、同じく初代メンバーで本日4番のリオ(鶴巻)。彼も今年でシュライクスを去る人間だ。

リオはすごく出来た人間で、先日縁あって選手寮に泊まった際には、わざわざコンビニでビール・ハイボール・レモンサワーとどれでも選べるように買ってきてくれた。どこで覚えたんだその気遣い。(もちろんお金は多めに払いました)

 

独立リーグの性質上、入れ替わりが激しいのはしょうがない。

野井もそうだし、1年目に入団した選手で今も残っているのは半分以下だ。

それでもやっぱり、最初から見てきた選手がいなくなるのは寂しいもんですね。

いつまでも、いると思うな推しと親。

 

かつての仲間・野井が投げる球をリオがしっかりレフト前へ打ち返し、これがタイムリーとなって5−0となる。

 

「シュライクスと関われるだけで楽しい」

点差も広がり、「優勝」の二文字がチラつき始めた。

改めて観客席を見渡すと、本当にたくさんのファンの姿が見える。ファンだけではなく、今日はスポンサーの方々も来てくれている。

 

心のなかで感謝を噛み締めながら良い写真が撮れないかとウロウロしていると、ファールボールが飛んできた。

近くに落ちたので拾いに行こうとしたところ、「取ってきますっ!」と勢いよくインターンの子が走っていった。

 

人手が全く足りていなかった初期のころ、オーナーの松本がボール拾いであっちゃこっちゃ走り回っていたのを思い出した。

 

その大変さを知っているので、「ファールボール拾いに行くの疲れるでしょ?」と声をかけたら、なんて返ってきたと思います?

 

「いや、全然!シュライクスと関われるだけで楽しいんで!」

 

なんなの?無垢なの?泣かせにきてるの?

関西独立リーグでは、ホーム側のスタッフが受付やアナウンスやボール拾いなどをすることになっている。

だから人手が足りなかった最初の頃は、僕も受付やグッズ売り場を手伝いながら、合間に記事用の写真撮ってと、少ないスタッフで一人何役も回しながらやっていた。

 

それが今では、インターンの学生のみんながスタッフとして働いてくれている。

ファンやスポンサーの方々がいないと球団として成り立たないのはもちろんだけど、インターンの学生なくして試合は成り立たない。

 

試合途中に来場するファンの方の受付をやってくれるのもインターン生。


アナウンスもインターン生。


選手紹介など試合中に電光掲示板で映し出されるカッチョいい映像を作っているのもインターン生。

 

インターン生の存在でかくない?

 

せっかく来たのに試合も見れず、それでもお客さんが来なくなるまで受付をやってくれる子たち。

嫌な顔ひとつせずにファールボールを捕りに走り回ってくれる子たち。

本当に途中までプロがやってんのかなと思ってたアナウンス。

学生って聞いてまじでびっくりしたし、どんどんクオリティが上がっていく電光掲示板。

 

もうね、はっきり言って君たちが優勝です。優勝だよ優勝!

インターン生、優勝!おめでとう!お疲れ様!そして本当にありがとう!!!

 

モズ、襲来

試合も終盤に差し掛かり、インターン生の優勝に心のなかでひと足お先にビールがけを行っていた7回表2アウト、事件は起こった。

 

これまで0点に抑えてきた亘輝がマウンドから降りてきた。どうやらマメが潰れてしまったらしい。

藤江コーチからの「あとひとりイケるよな?」という確認のような脅しのような問いに「いけます!」と男気を見せてる亘輝。

 

しかし、テーピングを巻いて応急処置するのはルール上禁止されているらしく、続けて出るなら液体絆創膏で無理やりくっつけるしかない。

これがめちゃくちゃ痛い。だって、潰れたマメに液体絆創膏を直接ぬりつけるんですよ。しみる!痛い!

そんな荒行を乗り越えてマウンドへ戻ったと思ったら、今度はピッチャー返しを脚にモロに食らってしまう。

最後まで痛い思いをしながらも、7回無失点でマウンドを降りた亘輝。

これぞシュライクスのエース!お疲れさまでした!

提供元:さわかみ関西独立リーグ

 

5−0で余裕があるとは言え、まだまだ何が起こるかわからない。

エースの予期せぬ降板で流れを変えないためには応援が必要だ。

ということで、7回裏ラッキーセブンの攻撃にあのモズが駆けつけました。

 

小さなおともだちから大きなおともだちまで、みんなに大人気の球団公式マスコット「ライパチくん」の登場です。

 

今回はMARINEのみんなと一緒に「堺っ子体操」を踊って勝機を呼び込んでくれるそうです。

そこそこ目付きの悪いライパチくんが、まさかこんなに愛されるキャラクターになるなんて。

 

ところでみなさん、ライパチくんがいつからパチパチしているかご存知でしょうか?

ライパチくんが生まれたその日、グラウンドには「DL学園のユニフォーム」を着たシュライクスの選手たちの姿がありました。

 

あの夏の日のバトルスタディーズ

2019年8月9日。住之江公園野球場にて「第1回バトスタデ―」が行われました。

 

このイベントでは、藤江コーチと大西監督による始球式が行われたり、DL学園のユニフォームを身にまとった選手による試合があったり。

 

もうね、DL学園のユニフォームがむちゃくちゃカッコいいんすよ!

伝説の横浜PL戦を彷彿とさせる大西さんの姿なんて、見る人が見たら膝から崩れ落ちるレベルですよ。

作者のなきぼくろさん(写真右)は始球式のキャッチャーとして登場した。

 

え?さっきからバトスタとかDLとか何言ってんだって?

それはこっちのセリフだよ!何言ってんだ!きさまモグリだな!?

 

バトスタといったら、堺シュライクスの公式パートナーである野球漫画「バトルスタディーズ」のことでしょうが!

 

「他球団がやってない取り組みで球団を盛り上げたい」というオーナーの想いと、PL学園の先輩後輩である大西さんと作者のなきぼくろさんが「栄光のユニフォームを着てプレーする選手をもう一度見たい」という想い。

この全ての願いを叶えるべく実現したのが「第1回バトスタデ―」じゃろがい!

 

詳しくはこの記事に書いてあるからしっかりチェックしてくれよな!

>>【DL学園で蘇る伝説】素でエグすぎたバトスタデー!

 

バトスタに関しては「野球を知らない女性がバトルスタディーズを読んだらどうなるのか?」というおふざけ記事(登場人物は至って真剣)もありますが、今読み返しても全然バトスタ関係ないんで本当に暇な人だけ読んでください。

>>野球を知らない女性が漫画「バトルスタディーズ」を読んでみた〜先攻〜

 

そんなバッチバチに熱いバトスタデーのなかでひっそりと行われていたのが、球団公式マスコットの投票です。

事前にTwitterで公募してアンケート取って、上位4案で決選投票を行いました。

そこで最も熱い支持を受けたのがライパチくんです。

考案者のnaka8@azcatoiteさん、ありがとうございます!

 

「ライパチ」が本名なのか「ライパチくん」が本名なのか細かい設定は置いといて、彼は今日も元気に堺っ子体操を踊っています。

 

潮目が変わる

ライパチくんの堺っ子体操でひとつになった堺シュライクスだったが、5−0で迎えた8回表から流れがブルズに傾き始める。

 

亘輝に代わりマウンドに向かったのは河村。

初めての決起会の自己紹介では会話イップスだと話していたり、1年目の登板では試合が長引いたりとパッとしない印象だったが、今年の開幕戦で見せた「打たれるけどギリギリのところで抑える劇場支配人っぷり」は素直に感心した。

 

先頭打者をショートゴロに打ち取るも、続くバッターにはヒットを許す。

「お、始まるか河村劇場」と思っていたら、ピッチャーがリキ(斎藤)に交代。

 

大事な場面での左打者には左投げの投手を当てるのが野球のセオリーらしいが、それに合わせてブルズも右打者に交代。

なんだかドリフのコントで昔あった、勢いよく襖を閉めて反対側空いちゃうやつみたいだなぁとか思っていたら、リキもそのコントを思い浮かべていたのか、ボークを取られて進塁。

 

そこからあれよあれよという間に2点取られて5−2。

完全に「悪い流れモード」突入です。

 

 

片岡、真価の時

3点差で迎えた9回表。

この回を勝ち越しで終えることができれば悲願の優勝という大事な場面で、ピッチャーはリキから片岡に変わる。

 

こんな土壇場で、しかもつい4日前に危険球退場した片岡を起用するのには、藤江コーチなりの理由があった。

 

「こういうピンチの場面で、1球目から強いボールを投げれるかどうかや」

 

片岡はMAX149kmという豪腕の持ち主だが、NPBに行けばMAX150km超えなんてザラにいる。

そこで戦うための気持ちと実力を見せられるか…!

提供元:さわかみ関西独立リーグ

 

真価を問われる1球目、148km!

強気でいけた!気持ちを見せた!

しかし、コントロールが定まらず、フォアボールでノーアウト1塁。

さらに次のバッターに打たれ、ノーアウト1塁2塁。

 

緊張が張り詰めるなか、続くバッターはピッチャーゴロ。これはゲッツーのチャンス!と思いきや、片岡が投げた先のセカンドには誰もいない。

 

いつもなら起こりえないミスが起こり、その間に1点追加。5−3。なおもノーアウト1塁2塁。

片岡、ここで無念の降板。

 

そして迎えた歓喜の瞬間(とき)

ノーアウト1塁2塁。点差は2点。一打出れば逆転。優勝を見届けに来た多くのファンとスポンサー。

 

だれか…このピンチを乗り越え歓喜に変える、そんな大仕事をやってのける人物はいないのか……!

 

出た〜〜!河内山だ〜〜〜〜!!!

 

今年8月にリーグ史上初となるノーヒットノーランをやってのけた河内山だ〜〜!!

いつもニコニコとしていながら練習には人一倍勤勉に取り組む姿勢から、一部のファンの間では「仏の河内山」と呼ばれている河内山だ〜〜!

 

しかし、いくら河内山と言えど、この緊張感で押せ押せムードのブルズを抑えるのは至難の業のはず…

ベンチにいる選手たちも、固唾を飲んで見守っている。

ただ、ここからは一瞬だった。

 

最初の打者をゲッツーで仕留め2アウト。

続く打者には打たれたけどセカンド丹羽ちゃんのファインプレー、1塁送球、3アウト。ゲームセット。

 

あれ、終わった?

やったーーー!優勝だ―ーーー!!!

 

 

堺シュライクス、設立2年目にして初のリーグ優勝だーーー!

 

宴や宴!胴上げ写真大放出祭り!

ここからは言葉よりも写真や動画を多めに載せたいと思います。その方がたぶん伝わるので。

 

あと、Twitterで「堺シュライクス 優勝」で検索すると、ファンの方々が撮ってくれた写真や動画がたくさん出てきますので、ぜひそちらもご確認ください。

 

ゲームセット直後に喜びを分かち合う選手たち。バッテリーのハグがいいね!

 

優勝は嬉しいけど自身の情けないピッチングに涙が堪えられなかった片岡と、それを慰める大神。

 

片岡の涙をひとりしきりイジる面々。ここからは胴上げ祭りだ!

 

まずは大西さん!みんなが最高の顔してる

 

「おれはええって〜」と遠慮しながらも嬉しそうな藤江コーチ

 

2代目キャプテンの丹羽ちゃん!

 

良い感じに見守る首脳陣

 

「そろそろパチか…?」と出番を待つも胴上げタイム終了。

 

感謝の気持ちを込めてファンのみなさんをお見送り。

 

良いごちゃごちゃ感。団長が振るデカイ旗が味出してる。

 

 

 

これにて閉幕!

 

過去・現在・未来

堺シュライクスの発足は、仕事で野球選手のセカンドキャリアを支援していた松本が、「BFL(現在のさわかみ関西独立リーグ)に新球団をつくらないか」と誘われたところから始まった。

 

松本は東京で会社を経営しているため、大阪には常駐できない。

そんな時に真っ先に思い浮かんだのが、前職が同じで退職後も関係が続いていた夏凪さんだ。

松本から「新球団の代表をやりませんか?」と誘いを受けた夏凪さんは、当時飲食店を経営していたにも関わらず、即決でその誘いを受ける男気を見せた。

 

そこから、夏凪さんのリトルリーグ時代のチームメイトだった大西さんに監督をやってもらうことになり、さらにそこに藤江コーチが加わり、核となる首脳陣の体制が整った。

 

名前もない、お金もない。本当にゼロからのスタート。

 

堺大魚夜市でのビラ配り。
クラウドファンディングでの運営資金集め。
スポンサーを獲得すべく奔走した営業周り。
初めてのトライアウト。
ファンに楽しんでもらうために慣れないTwitterで試行錯誤する日々。
今はもうすっかり忘れられている気がする応援グッズのトング。

 

少しずつ、少しずつファンが集まり、スポンサーが集まり、インターンの学生が集まり、どうにかこうにか形になってきたと思っていたけど、結果はリーグ最下位となった1年目。

 

退団する選手もいれば新たに加入する選手もいて、今年こそはと意気込んでいたところで待ち受けていたのは、新型コロナ感染拡大によるリーグ開催の延期。

 

開幕前、大西監督が「今年は勝ちにいく」と宣言した。

その宣言通り、約2ヶ月遅れで開催されたリーグでは、自粛期間の鬱憤を晴らすかのように開幕戦から6連勝を見せた堺シュライクス。

 

その後も勝利を積み重ねて迎えた、2020年10月11日の今日。

見事、球団史上初となるリーグ優勝を飾ることができた。

 

感謝を伝えなければならない人たちはたくさんいるけど、まずは選手たちに伝えたい。

 

選手のみんなに圧倒的感謝

堺シュライクスに集まってくれた選手のみんな。

すごく個人的なことだけど、優勝の瞬間に立ち会わせてくれてありがとう。

今までの人生、優勝の経験なんてなかったもんだから、優勝することがこんなに嬉しいものだなんて知らなかった。めちゃくちゃ嬉しいね、優勝って。端っこからでも味あわせてくれてありがとう。

 

もちろんここで満足してたら上には行けないなんてことは、選手のほうがわかってるはずだから僕からは何も言いません。

 

ただ今日の経験が、選手のみんなにとっても「あの瞬間に立ち会えてよかった」と思える経験になったはず。

 

それだけ心が震える出来事だったし、個人でもチームでも、人の心を動かせるって凄いことだから。感動しました、ありがとうございます。ひとまず今シーズンお疲れさまでした。

 

支えてくれる方々へ圧倒的感謝

何度も球場に足を運んでくださるファンの方、たまにしか来れない方、一度も球場には行けてないけどSNS等で応援してくれる方。

いつも本当にありがとうございます。ご自身のペースで引き続き応援の程よろしくお願い致します。

 

大差をつけられ静まり返る観客席からでも声を出し続け、何度も何度も熱い声援を選手に届けてきた応援団のみんな。

本当にいつもありがとう。初めての開幕戦からずっとありがとう。

 

まだ名前もない頃からのスポンサーさんも、地元堺でやるならと一肌脱いでくれたスポンサーさんも。

本当にありがとうございます。暖かい目でシュライクスを見守り続けてくださると幸いです。

 

試合が滞りなく進むように支えてくれたインターンの学生たち。みんながいなかったら今の堺シュライクスは絶対にない。

本当にありがとう。そしてお疲れさまでした。今度はいちファンとしてシュライクスの試合を見に来てください。

 

【首脳陣にも圧倒的感謝】

シュライクスの核となる首脳陣のみなさん、本当にお疲れさまでした!

この流れで感謝の言葉を伝えさせてください。

 

新たなスポンサーさんを見つけるために、この球団のことをもっと知ってもらおうと毎日走り回っている畑くん。
いつもお疲れさまです。打ち上げで歌ってた「栄光の架橋」よかったよ。

 

そんな細い体なのに、おそらくシュライクスで一番の仕事量をこなしていて、にも関わらず常にファンが楽しむことを最優先に考えている伊藤ちゃん。
いつもお疲れさまです。もっと肉食いんしゃい。

 

選手と同じ寮で暮らし、人として選手と接しながら、代表として堺シュライクスを引っ張ってきた夏凪さん。
いつもお疲れさまです。あと、ご結婚おめでとうございます。

 

いつも厳しい言葉と姿勢で選手のケツを叩いているけど、そこにはいつだって愛がこもっている藤江コーチ。
引き続き選手のケツを叩き続けてくださいお願いします。選手は望んでないかもしれないけど、僕らはそんな藤江さんの姿が好きです。

 

監督としてはみんなの前で、選手としてはいつも1塁コーチャーの場所に立って選手に声をかける大西監督。
スーパースターのはずなのに、笑ぎゅうに行ったら一緒に飲んでくれるし気さくに接してくれる大西さん。
どの大西さんもかっけえっす。これからもよろしくお願いします。

 

そして最後にオーナーへ!

こんな僕を堺シュライクスに誘ってくれて、本当にありがとう。

マンガ本と競馬新聞には載ってないような、素晴らしい体験をありがとう。

なんだか最終回みたいになってしまったけど、堺シュライクスはまだまだ、むしろこれからなので、引き続き応援の程よろしくお願い致します!

 

おまけ

打ち上げは夏凪さんのお店「焼き肉しょう」で。オーナーは飲めないワインを飲みすぎて死んでたけどみんな楽しく盛り上がりましたとさ。

おしまい。

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